ジュピターズ・ムーン

2018年1月27日(土)新宿バルト9ほか全国ロードショー

『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲』 コーネル・ムンドルッツォ監督最新作 人生に敗れた男が出会ったのは、宙を舞う少年―― 世界が回り出す  『ジュピターズ・ムーン』とは 木星には67の衛星(月)があることが現在わかっている。 そのうち、天文学者ガリレオ・ガリレイによって発見された「エウロパ」は“ヨーロッパ”の語源となったラテン語“EUROPA”と同じ綴りで表される。エウロパの地表は厚い氷に覆われているが、固い表層の下には塩水が流れ、生命体が存在する可能性もあると言われている。その為、人類や生命体の「新たな命の揺りかご」となり得るという声もある衛星だ。コーネル・ムンドルッツォ監督はこの作品が、その「エウロパ」の名の元に、現在、そして近未来のヨーロッパ、ひいては世界の物語として観てもらうことに意義があるとして本作を『ジュピターズ・ムーン』と名付けた。 監督:コーネル・ムンドルッツォ 脚本:カタ・ヴェーベル、コーネル・ムンドルッツォ 撮影:マルツェル・レーヴ H.S.C 出演:メラーブ・ニニッゼ、ゾンボル・ヤェーゲル、ギェルギ・ツセルハルミ、モーニカ・バルシャイ 2017年/ハンガリー・ドイツ/DCP5.1ch/シネマスコープ/英語、ハンガリー語/128分/英題:Jupiter's Moon/字幕翻訳:横井和子 2017©PROTON CINEMA MATCH FACTORY PRODUCTIONS KNM 配給:クロックワークス

INTRODUCTION

かつて飼い犬だった雑種犬たちと人間の闘争を描いた『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲ラプソディ』で第67回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリ&パルムドッグのW受賞が記憶に新しいハンガリーの俊英、コーネル・ムンドルッツォ監督の最新作。人生に敗れた医師と不思議な力を持つ少年の命をかけた逃亡を、移民問題、テロリズムなどの問題を内包しながらも、圧倒的な映像表現でカーチェイス、アクション、そして美しい空中浮遊を惜しむことなく活写し、ジャンルにとらわれない比類なきエンターテインメントとして描ききっている。本作は『ホワイト・ゴッド』に次いで、ムンドルッツォ監督が“信頼“について描く3部作の2作目として位置付けており、最終作となる3作目のアイディアもすでに動き出している。
本作が出品された第70回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で審査員を務めたウィル・スミスが、受賞発表の会見で「僕は『ジュピターズ・ムーン』が本当に好きだ。これから先、何度も何度も繰り返し観たいと思う最高の映画だったよ。だけど他のどの作品も素晴らしくて審査員のみんなを説得できなかった。時に民主主義って最低だね」と発言したことでも話題を呼んだ。その後出品されたシッチェス・カタロニア国際映画祭2017ではファンタスティック・コンペティション部門に出品、最優秀作品賞と視覚効果賞を受賞。さらに北米ファンタスティック・フェスト2017でも最優秀監督賞を受賞したほか、前作に続き、世界各地の映画祭を席巻中だ。

『ジュピターズ・ムーン』とは

木星には67の衛星があることが現在わかっている。※注1
そのうち、天文学者ガリレオ・ガリレイによって発見された「エウロパ」は「ヨーロッパ」の語源となったラテン語「EUROPA」と同じ綴りで表される。「エウロパ」は地表が厚い氷に覆われており、固い表層の下には塩水が流れ、生命体が存在する可能性も示唆されており、人類や生命体の「新たな命の揺りかご」となり得るという声もある衛星。コーネル・ムンドルッツォ監督はこの作品が、その「エウロパ」の名の下に、現在、そして近未来のヨーロッパ、ひいては世界の物語として観てもらうことに意義があるとして本作を『ジュピターズ・ムーン』と名付けた。
※注1:国立天文台によると2017年10月8日時点で木星の確定衛星数は60、発見された総衛星数は69と発表されています。記載の数字は本作の制作チームが制作の段階で調査した結果によるものであり、現在の発表とは異なる場合があります。(出典:大学共同利用機関法人自然科学研究機構国立天文台HPより)

STORY

医療ミスによる訴訟で病院を追われた医師・シュテルンは、難民キャンプで働きながら違法に難民を逃すことで賠償金を稼ぎ、遺族による訴訟取り下げを目論んでいた。

ある日、被弾し瀕死の重傷を負った少年・アリアンが運び込まれる。シュテルンはアリアンが重力を操り浮遊する能力を持ち、さらには傷を自力で治癒できることを知り、金儲けに使えるとキャンプから連れ出すことに成功する。

その頃、アリアンを違法銃撃した国境警備隊が口封じのため彼らを追い始めるが、行く先々で起こる失踪やテロ、不可解な事件の現場に少年の痕跡が残されていることに気づく―

CAST

メラーブ・ニニッゼMERAB NINIDZEシュテルン医師

1965年11月3日、旧ソ連・トビリシ出身。
演劇でキャリアを積み、90年代初めにオーストリアへ移り、ドイツ、オーストリア、ロシアの映画を中心に出演。現在はウィーンを拠点に俳優として活動している。2001年度米国アカデミー賞外国語映画賞受賞作『名もなきアフリカの地で』(01)で知られる。その他、主な映画出演作に『宇宙飛行士の医者』(08/未)、『ブリッジ・オブ・スパイ』(15)など。

ギェルギ・ツセルハルミGYÖRGY CSERHALMIラズロ

1948年2月17日、ハンガリー・ブダペスト出身。ハンガリーの映画・演劇界で最も著名な俳優の一人。チョコナイシアター、ペテーフィシアター、ハンガリー国立劇場などで勤めた後、劇場のアートディレクター、さらには演劇の演出を多数手掛けている。俳優としても50年近く活動しており、出演した映画は70本近く、演劇も70本を超えており、イシュトヴァン・サボー監督『メフィスト』(82)、タル・ベーラ監督『Damnation』(87/未)、ミクロシュ・ヤンチョー監督『Allegro barbaro』(79/未)等での出演でも知られている。

ゾンボル・ヤェーゲルZSOMBOR JÉGERアリアン

1991年3月16日、ハンガリー・デブレツェン出身。ブダペスト演劇映画学校在学中からコーネル・ムンドルッツォ監督主宰のプロトンシアターを始め、多数の演劇に出演。映像作品では本作ではじめてメインキャストとして抜擢された。さらに俳優としてだけでなく作曲家としても活動しているハンガリーの注目の若手演技派の一人。

モーニカ・バルシャイMÓNI BALSAIヴェラ

1977年12月13日、ハンガリー・ヴァーツ出身。12歳のデビュー以降、女優としてハンガリーを拠点に映画と演劇を中心に活動している。近年は随所に日本へのオマージュを盛り込んだファンタジー映画『リザとキツネと恋する死者たち』(15)で主演を務めたほか、『ヒットマン:インポッシブル』(16)などに出演している。

STAFF

監督:コーネル・ムンドルッツォKornél Mundruczó

1975年4月3日、ハンガリー・ゲデレー出身。脚本家、映画監督、舞台演出家であり、映画制作会社プロトンシネマと劇団プロトンシアターの創設者。大学の卒業制作『Nincsen Nekem Vagyam Semmi』で長編映画を初監督。その後商業長編映画デビュー作『Szép napok(英題:Pleasant Days)』(02/未)でロカルノ国際映画祭銀豹賞やソフィア国際映画祭グランプリなどを受賞し話題を呼んだ。04年に短編『Kis apokrif no. 2』でカンヌ国際映画祭のシネフォンダシオン部門に正式出品されると、その後発表した作品が立て続けにカンヌ国際映画祭の各部門に出品、常連として名を連ねている。次作はブラッドリー・クーパー&ガル・ガドット出演の映画『Deeper』(原題)の製作が発表されている。 <主なフィルモグラフィと各作品のカンヌ出品歴> 2017
『ジュピターズ・ムーン』(英題:Jupiter’s Moon)
★カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品
2014
『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲』(英題:White God)
★カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリ&パルムドッグ受賞
2010
『Szelíd teremtés - A Frankenstein-terv』
(英題:Tender Son – The Frankenstein Project)
★カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品
2008
『Delta』
★カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞受賞、
コンペティション部門出品
2005
『Johanna』
★カンヌ国際映画祭「ある視点」部門出品
2002
『Szép napok』(英題:Pleasant Days)
2000
『Nincsen Nekem Vagyam Semmi』

脚本:カタ・ヴェーベルKata Wéber

1980年7月26日生まれ。ブダペスト演劇映画アカデミーを卒業後、ヨーロッパを中心に映画や演劇を中心に女優として活動。プロトンシネマに所属しムンドルッツォ監督の前作『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲(ラプソディ)』ではじめて共同脚本を務め、カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリを受賞。さらにサンダンス映画祭で北米プレミアを飾り、脚本家としてのキャリアをスタートさせた。本作には脚本家としてだけでなく、キャスティングディレクターとしてもクレジットされている。

撮影:マルツェル・レーヴMarcell Rév

1984年12月30日、ハンガリー出身。ムンドルッツォ監督とは『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲ラプソディ』に続き2度目のタッグ。短編やドキュメンタリー、TVドラマなども手掛け、カメラマンとしてだけでなく脚本家としても活動している。主な撮影担当作品は『Viharsarok(英題:LAND OF STORMS)』(14/未)、『Balaton Method』(15/未)、『Assassination Nation』(18/ポストプロダクション中)など。